Oracle Database 12c 実は個人で無償の学習環境が構築できる!構築手順まとめ

サーバ・ミドルウェア
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業務系システムで広く使われているOracle Database。システムで利用しようとするとライセンス費用等かかり、個人ではなかなか敬遠されがちなデータベースですが、実は学習目的であれば無償で利用することが可能です。

今回はCent OS7サーバ上にOracle Database 12cを構築する手順をご紹介します。

Oracle Databaseの超概要

Oracle Databaseとは

Oracle Databaseとは、オラクル社が開発する関係データベース管理システム(RDBMS:リレーショナル・データベース・マネジメントシステム)の名称です。オラクル社はデータベース以外の製品もたくさん開発していますが、このOracle Databaseがオラクル社の製品の中で最も有名であり、業務の中では単に「オラクル」でこのOracle Databaseを指すことが多いです。

信頼性が高く企業向けシステムで利用されています!

数あるRDBMSの中でもトップクラスの信頼性を持ち、過去多くの実績があり企業向けのシステムに利用されることが多いです。(私もよく業務で触ります。)データベースとしての機能だけでなくユーザーサポートも非常に充実しております。

ライセンス費用はお高め

しかし、商用目的での利用は有償であり数十万〜数百万のライセンス費用が発生します。費用を考えると個人で利用するにはハードルの高いシステムですが、システムの信頼性や実績、サポートも含めて他には無い「ブランド」としての高い地位があります。

Oracle Databaseのテスト環境を0から構築する

Oracle Databaseは機能評価や個人での検証目的であれば無償で利用できます。超概要に記載したとおり、商用目的での利用はライセンス費用が発生するので注意。今回はOracle Database 12cと呼ばれるバージョンを使います

VirtualBox上にCentOS7サーバを構築し、Oracle Databaseをインストールします。用意する物は下記の通り。

  • VirtualBox(これも実はオラクル製品)
  • CentOS7
  • Oracle Database 12c

CentOS7とOracle Database 12cはこれから行う構築中にダウンロードも含めて行うので構築前の準備は不要です。VirtualBoxは事前にダウンロード&インストールしましょう。

Downloads – Oracle VM VirtualBox

CentOS7サーバの構築はお手数ですが下記URLからQiitaにて。GUIが必要になるのでGUIのインストールまで行いましょう。(GUI:マウスを使って操作できる画面。CentOSはデフォルトだとキーボードでしか操作できません。)手順通りスムーズに進めば、0からでも1時間前後で完了します。

※サーバの構成としてメモリサイズは最小でも2GB、ハードディスクサイズは最小でも30GBとしてください。

 

それではCentOS7サーバにOracle Database 12cをインストールしていきます。インストール完了までの工程は下記の通りです。

  • インストールの事前準備(環境設定)-20min
  • アカウントの作成-10min
  • インストーラー(zipファイル)のダウンロード-10min
  • インストーラーの解凍-5min
  • インストーラーの実行-30min
  • インストール後の環境変数設定-5min

目安となる時間を記載しています。インストールは全行程おおよそ1時間半くらいです。初心者は大体2倍の3時間くらいかかるかも。

インストールの事前準備(環境設定)

ここでは細かな事前設定を加えていきます。事前準備は全部で6工程です。あくまでも私の主観ですが設定系を途中中断すると、まず分からなくなります。。。事前に休憩を取るか、次工程(アカウント作成)の直前まで駆け抜けてから休憩しましょう。

必要パッケージのインストール

Oracle databaseの動作に必要なパッケージをインストールします。下記コマンドを入力します。GUIを開いている場合はデスクトップ上で右クリックし「Open Terminal」でターミナルを開き入力しましょう。

$ sudo yum install compat-libcap1-1.10
$ sudo yum install libstdc++-devel
$ sudo yum install gcc-c++
$ sudo yum install ksh
$ sudo yum install libaio-devel

全部で6つです。インストール時にパスワードを利かれた場合は適宜入力を、y/nには”y”を入力してください。

カーネル・パラメータの設定

Oracle Databaseのインストールには必要なカーネル・パラメータが定められています。テキストエディタで「sysctl.conf」ファイルを開き更新を行います。(/etc/sysctl.conf に格納されています。)ファイルに下記の通り追記してください。

fs.aio-max-nr = 1048576
fs.file-max = 6815744
kernel.shmall = 2097152
kernel.shmmax = 4294967295
kernel.shmmni = 4096
kernel.sem = 250 32000 100 128
net.ipv4.ip_local_port_range = 9000 65500
net.core.rmem_default = 262144
net.core.rmem_max = 4194304
net.core.wmem_default = 262144
net.core.wmem_max = 1048576
kernel.panic_on_oops = 1

追記したら必ず保存してください。保存したら下記コマンドで追記内容をサーバに反映させます。

$ /sbin/sysctl -p

ユーザグループの作成

Oracle Databaseを操作できるユーザを登録するグループを作成します。全部で7種類、下記コマンドで作成します。

$ groupadd -g 54321 oinstall
$ groupadd -g 54322 dba
$ groupadd -g 54323 oper
$ groupadd -g 54324 backupdba
$ groupadd -g 54325 dgdba
$ groupadd -g 54326 kmdba
$ groupadd -g 54327 racdba

ユーザの作成

Oracle Databaseを操作するユーザを作成します。今回は1件だけ登録します。2つ目のコマンドはユーザのログインパスワードを設定するコマンドです。こちらは任意のパスワードで構いませんが、必ず設定しましょう。

$ useradd -u 1200 -g oinstall -G dba,oper,backupdba,dgdba,kmdba,racdba -d /home/oracle oracle

$ passwd oracle

ディレクトリの作成/権限設定

Oracle Databaseをインストールするディレクトリ(フォルダ)を作成します。作成するだけでは先程作成したユーザがディレクトリを使用できません。2つ目と3つ目のコマンドで権限設定も合わせて行いましょう。

$ mkdir -p /u01/app/oracle

$ chown oracle:oinstall /u01/app
$ chown oracle:oinstall /u01/app/oracle
$ chmod -R 775 /u01

リソース制限設定

Oracle Databaseの動作にはリソース制限の設定値が定められた推奨範囲値になっている必要があります。テキストエディタで「limits.conf」ファイルを開き更新を行います。

(etc/security/limits.conf に格納されています。)
ファイルに下記の通り追記してください。

oracle soft nproc 2047
oracle hard nproc 16384
oracle soft nofile 1024
oracle hard nofile 65536
oracle soft stack 10240
oracle hard stack 32768

追記したら必ず保存してください。こちらの値はコマンド等での反映は不要です。これで事前の環境設定は完了です。山場は乗り越えました!ひとまずお疲れ様です。

アカウントの作成

アカウントの作成は事前にやってしまっても構いません。OracleのWebサイトへ行き、画面右上のサインインからアカウント作成をクリックしましょう。

https://www.oracle.com/jp/index.html

メールアドレスや各種必要項目を入力しプロファイルを作成すると、入力したメールアドレスに認証メールが送信されます。認証を行い、アカウントの作成は完了です。

インストーラーのダウンロード

ダウンロードの直前で一度サーバの再起動とユーザの変更を行いましょう。コマンドから「reboot」で再起動が可能です。再起動完了後は先ほど作成したユーザ「Oracle」でログインし、「startx」コマンドでGUIを立ち上げましょう。

GUIが立ち上がったらCentOS7のfirefoxを開き、Oracle Databaseのダウンロードページへアクセスします。

https://www.oracle.com/technetwork/jp/database/enterprise-edition/downloads/index.html

一応URLを貼っていますが、「oracle database 12c」とかで検索すると上位にソフトウェアダウンロードのページがヒットするので、検索からでも問題ありません。

ページにたどり着いたら「ライセンスに同意する」を選択してください。選択するとライセンスに同意するしないの選択肢が消えて、「ソフトウェアがダウンロード可能になりました」と表示されます。

ページをスクロールしていきOracle Database 12c Release 2のLinux x86-64をダウンロードします。「file1」をクリックします。サインインを要求されるので作成したアカウント情報を入力しサインインしましょう。サインイン完了後ダウンロードが開始します。

ダウンロードにはまたそこそこ時間がかかります。。最初からぶっ通しでやっている人はここまでで1時間〜2時間位かかっているでしょうか?構築に慣れている人はもう少しスムーズでしょうか?休憩はダウンロード中にどうぞ。

もし暇な方はせっかくなので私の別記事を。viについて簡単に説明しています。CentOSのインストール直後のようなコマンド画面だけのサーバを利用する際に活躍する「コマンド画面上のテキストエディタ」です。今回はGUIをインストールしているので特に触れていませんが、もし今後もサーバいじりしたい!ということであれば基礎操作を抑えておきましょう。

インストーラーの解凍

zipファイルでダウンロードされているので解凍します。CentOSのデスクトップにはhomeというショートカットがあります。homeをクリックするといくつかのフォルダが表示されるのでDownloadsをクリックしましょう。

Downloads内に先程ダウンロードしたインストーラーのzip「linuxx64_xxxxx_database.zip」が入っています。zipファイルをクリックするとアーカイブマネージャーという別のツールが立ち上がります。(linuxユーザはお馴染みですが、zipファイル等の圧縮ファイルを解凍するツールです。)

左上のExtractをクリックすると解凍場所を選択できます。このままDownloadsに解凍するので、今度は右上に表示されているExtractをクリックします。databaseというファイルが作成されたら解凍完了です。

解凍完了後はzipファイルは不要なので容量を空ける意味でも削除しておきましょう。

インストーラーの実行

下記のコマンドから実行します。別の場所に解凍している場合は適宜、パスを読み替えて実行してください。

$ /home/oracle/Downloads/database/runInstaller

画面上部に「Oracle Database 12c Release 2 Installer -Step 1 of 9」と書かれている画面が表示されます。画面中央部に一箇所チェックが入っていますが、チェックを外して「Next >」をクリックしましょう。警告を知らせるメッセージが表示されますが「Yes」で進めます。

Step2,3はインストールオプションの設定です。今回は最小の設定で動くように設定していきます。

Step2は、真ん中の選択肢「Install database software only」を選び次へ。Step3は「Single instance database installation」を選び進みます。

Step4、バージョンの選択です。「Enterprise Edition」で次へ。

Step5,6はディレクトリの指定です。前段の環境設定にディレクトリの準備も含んでいるため、特に変更を加えること無くスムーズに進められます。

Step5はインストール場所の設定、Step6はインベントリ保管場所の設定です。どちらもデフォルトのまま進めます。

Step7は権限の設定です。ここも環境設定でクリアされています。変更を加えず次へ。

Step8でインストールの前提条件の自動チェックが入ります。swap sizeのエラーが表示されますが右上のIgnore ALLにチェックを付けることで無視して進めることができます。swap size以外のエラーも表示されている場合はどこかの設定でミスがある可能性が高いです。

Step9ゴールはすぐそこです!Installをクリックしてインストール完了を待ちましょう。Finishまで進んだらインストール完了です!

インストール後の環境変数設定

最後に1ファイルだけ追記を行い全行程完了となります。テキストエディタにて「.bash_profile」を開きます。(/home/oracle/.bash_profile に格納されています。)しかしこのファイルは隠しファイルのためそのままでは表示されません。

デスクトップのhomeショートカットをクリックし、右上の閉じる(×ボタン)の横にある表示設定(横棒3本のボタン)から「Show Hidden Files」にチェックをつけ隠しファイルを表示させましょう。すると隠しファイルが表示されるので「.bash_profile」に下記の通り追記を行います。

umask 022
export ORACLE_BASE=/u01/app/oracle
export ORACLE_HOME=/u01/app/oracle/product/12.2.0/dbhome_1
export PATH=$ORACLE_HOME/bin:$PATH
export LANG=ja_JP.UTF-8
export NLS_LANG=Japanese_Japan.AL32UTF8
export ORACLE_SID=orcl

追記したら必ず保存してください。以上で環境構築の全行程完了となります!お疲れ様でした。

今回はOracle Databaseのインストールまで実施しました。これで自分のCentOS7上でOracle Databaseが利用できるようになりました。

 

次回

 

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